水川あさみ主演・タナダユキ監督のアマプラ制作のドラマ(2016年作)
麻布競馬場の著書で紹介されていた、毎分観るのがつらくなるが傑作
30分尺11話の分量ながら安っぽい画面がなかったので当時アマプラの力の入れ方が伺える
原作も2016年出版、東京タラレバ娘が2014年スタートなので10年代半ばのアラサー女性へのダブルパンチだったと想像される
タナダユキは「俺たちに明日はないッス」(柄本時生・安藤サクラが高校生役で主演)でもツラーい青春モノを撮っていたが今作もなかなかエグかった
役者の力量が出やすいカメラ目線の演技が多用されるが話の勢いが削がれず映像の一貫性が保たれているのスゴい
モノローグのキレイごとと実人生の崩れ方とのギャップがどんどん開いていく感じが凄絶
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」というが今作の主人公はそういう意味でとことん「愚者」なのだがとても惹きつけられる
水川あさみは1人で20代から40代まで「女の一生」を演じ分けており堂々たる貫禄を感じた
麻布競馬場の本ではこれを観て東京に憧れたという設定になっていたが、この作品は「東京に憧れちゃダメだよ!」と警告している内容だった
ただ反戦映画の戦闘シーンで愛国心が高ぶるのと同様の矛盾からこの作品を見て東京に憧れるという現象が起きるのだろう
(時期によっては配信されていないこともあるみたいですm(__)m)
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