渥美清が実在の落語家、三遊亭歌笑を演じた映画。63年作
演技のパターンとしては寅さんのパーツが既にそろっている感じ
嫌いな兄弟弟子と乱闘するシーンは渥美にはめずらしくアクションをしている(渥美は結核で片肺がなかったので動きのあるシーンを嫌った)
「珍顔(変な顔)」をストレートに売りにする落語家としての演技は流石に堂に入っている、少し前に読んだ落語の本で踊りを売りにする落語家の弟子のパートがあったがその脳内映像を思い出した
「声はいいけどルックスは変」というギャップ売りにラジオと寄席に出るあたりは初期伊集院光を思わせる
家で妻とイチャイチャするシーンが多いがいやらしくならないのは渥美のある種の潔癖さによるものか
戦中戦後の焼け跡闇市の描写は白黒ということもあり迫力あり、乗車率300%の列車のシーンは再現度高く見とれた
寄席の仲間役が田中邦衛でここでも最高の演技をしている
ラストはやや押し付けがましいが伝記映画として楽しめる出来
u-nextで視聴
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